注意

これより下は、管理人が独断と偏見で捏造した

沢田綱吉と白蘭=ロンシャン(仮)の対面」シーンです。

・文章がとてつもなく稚拙

・無理がある

といったことを理解した上で閲覧してくださる方のみスクロールしてください。
なお、ご覧になった後の苦情は受け付けておりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白い扉の取っ手に手を掛ける。
どくん、と心臓が跳ねるのがわかった。
手も、足も、滑稽なほど震えている。

胸に置いた左の拳を、ぎゅっ、と握った。
すう、と深呼吸する。
激しく循環する血流が、ほんの僅かに動きを弱める。

覚悟なら、疾うに決めたはずだ。


意を決し、取っ手を一層強く握り込む。

 

 

バン!!

 

「動くな!!」

 

木製の扉を開けた瞬間、綱吉は大声を張り上げた。

しかし大きなガラスの脇に立つ部屋の主は、綱吉に背を向けたまま微動だにしない。
だだっ広い彼の自室は綱吉と彼の二人きりだ。
が、戦闘の最中であるにも関わらず、男の漂わせる雰囲気は穏やかなものだった。

思わずその空気に取り込まれそうになり、綱吉は慌てて頭を振った。
花瓶に生けられた白百合が噎せ返るように香る。
綱吉は心を鎮め、男の背中に話しかけた。

「………此処より下の階は、既にオレの仲間達が制圧したはずです」

共に走った仲間は階下で散り散りになった。
今此処で綱吉が傷つき倒れようとも、誰も助けてはくれない。

それでもこれはきっと、綱吉自身が決着を着けなければならない戦いなのだ。
綱吉は心の奥底でそう直感していた。


「もう、残ったのは貴方だけです。投降、してくれますか」


床へ落としていた視線を上げ、綱吉は焔色の眼でその背を見据えた。
暖かな手袋を嵌めた手を、固く握る。

目の前に立つのは、自分と仲間が、誰よりも憎み狙ってきた男なのだとわかっていても、


「ミルフィオーレファミリーのボス――――――白蘭、さん」


頼む。もう、誰も傷つけさせないでくれ。

心の内で、ひたすらそう唱えた。

 

 

 

 

 

沈黙が流れる。

それを不意に破ったのは、相手の方だった。

 

「あーあ。もう終わりか」

 

間延びしたテノールボイスが白い部屋に響いた。
白い背中が、ゆっくりと振り返る。
綱吉は反射的に身体を固くした。


瞬間、

 

 

 

「僕の相手は、君?」

 

 

 

ぶわっ、と、白銀の威圧感が全身を襲った。
綱吉は思わず後ずさりする。

今まで拳を交えてきた誰よりも禍々しい気だ。


「初めまして。10年前の、沢田綱吉クン」


男はこれまた状況に似つかわしくない笑みで言葉を発した。
端から見たら和やかだろう場面だが、綱吉の身体は全身プレッシャーに覆われていた。

白蘭が目尻を下げて微笑む。
左眼の下に刻まれた爪の印が歪んだ。
不意に、彼が目線を下げて静かに言った。

「――――――いや。久しぶり、って言った方が正しいのかな?」

白蘭のその言葉に、綱吉は眉を顰めた。
10年後の自分ならいざ知らず、今の自分と彼との間に面識はないはずだ。
彼の言葉の意図が掴めない。
すると白蘭は面白そうに口角を上げた。


「まだわかんないの?」

ボンゴレの血統も宛てにならないなぁ、と言って、白蘭がクスクスと笑った。
綱吉の脳内に混乱が渦巻く。

「無理もないかな。僕も君も、お互いに変わっちゃったから」

芝居がかった大袈裟な仕草で彼が肩を竦める。
哀しそうな声色をして、けれど俯いたその容貌は確かに笑っているのだろう。
全身が、ざわり、と総毛立つ。


そのとき不意に、綱吉の脳を掠める何かがあった。

鬱陶しいような、懐かしいような、奇妙な違和感。

「(何だ、これ)」


綱吉は額に手を当てた。

何かを忘れている気がする。

そんな綱吉に向かって、白蘭が満面の笑みで言う。



「俺だよ、俺」

 
突如として彼の口調に一層の親しみが混じった。
またしてもフラッシュバックが起きる。

「(オレは、この人を、知ってる?)」

綱吉は掴みかけた切片を必死に記憶の底からたぐり寄せる。


ふ、と。脳裏にある人物が思い浮かんだ。



あまりに突拍子もない自身の考えに、綱吉は自嘲さえ零しそうになった。
しかし万が一にもあり得ない、と思いつつも、綱吉はその疑念を振り払えなかった。
記憶の中のそれとは少しばかり響きが違うけれど、その口調は、

「ま、さか、」

心に残った一点の染みが口を突いて出る。
自分でもわかるほどにその声は揺らいでいた。
心臓が、どくどくとがなり立てる。

心が訴えるのは、恐怖ではなく、不安だ。

手袋をぎゅっと握り込む。

綱吉の戸惑いが見えるかのように、彼はふっと微笑んだ。
その唇から、疑惑を上塗りする戯けた言葉が紡ぎ出される。

 

「沢田ちゃんてば、全っ然気づかないんだもんねぇ」

 

舞台俳優のように優雅に、彼の右手がその色素の薄い前髪を掻き上げた。
中指のマーレリングが淡く光る。


そのとき、綱吉は、自らがはじき出した疑いを認めなければならないことに気づいた。
記憶の中の彼と目の前の彼とは、同じであって、何もかもが違う。

「(嘘、だろう?)」

あまりに壮大な矛盾に、綱吉は眼を覆ってしまいたかった。

 

「トマゾファミリー8代目――――――――――」

 

彼の唇がにこりと吊り上がる。
紫色の眼が綱吉を射竦めた。

喉が、焼け付くように痛んだ。

 

 

 

 

「内藤ロンシャンだよ」



 

 

 

 

 

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すいませんでした(・ω・)

 

 

 

 

 

 

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